健美家の美人編集長が発見した物件だった。
図面片手に、親族と友人、総勢十名以上で、現場に乗り込む。
安い物件を探していた、姉も合流。
予算内の価格だ。
4LDKの内部は残置物が満載。
推定で四トントラック三杯分の荷物だ。
一瞬、夜逃げの人かと考えたが、仲介不動産業者の説明によると、夜逃げではなく、ボケ老人が売主様のようだ。
痴呆が進行すると、モノを捨てずに、溜め込むようだ。
十人で見に行くと、ダメ出しも激しく、みんなでワーワー大騒ぎだ。
荷物が多くて撤収が困難だとか、リフォームにお金がかかるとか、好き勝手な事をいい、仲介の低橋様( ひくはし様・仮名 )もタジタジだった。
詳しい金額は忘れてしまったが、確か、150万円か200万円になるのであれば、購入してもいいと口頭で伝えた。
「 この物件は売りに出された直後で、そんなに簡単に値下げできませんよ 」と、若干、ご立腹の様子。
「 満額では、多分、売れませんよ 」
と、ふてくされながら、一旦転進して、入院。
その間に、姉は1,180万円で売りに出されていた物件が980万円、890万円と、段階的にプライス...
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