前回のコラム掲載時は、空室は残り2部屋でしたが、現在は残り1部屋となりました!
ラスト1部屋は、前回と25話とで紹介した田舎の中古アパートの「 汚部屋 」ではありません。なぜなら、汚部屋はお申し込みをいただけたからです。
客付け能力の高い管理会社さんが、現地を見ないで決めるという法人様に、「 立地 」「 間取り 」「 家賃 」という条件で、汚部屋をすすめ、決めてくれたのです。
申し込みをいただいた時は、まだリフォーム工事が終わっていなかったので、現地を案内していたら断られたと思います。自分でも住むのは嫌な状態でした( 笑 )。
その後、工事が無事に完了し、今はすっかりきれいになっています。というわけで、田舎の高利回りアパートの汚部屋、ビフォー・アフターを紹介します。
■ 汚部屋がオシャレ部屋に! 50万円のリフォーム内容
ご覧ください。あんなに汚かったお部屋が、こんなにきれいになりました!
ビフォー
アフター
ビフォー
アフター
アフター
結果的に一番汚い部屋が、一番きれいでお洒落な部屋になったと思います。黒くなった天井は、コロンブスの卵的な発想で黒く塗ることで対処しました。汚れた近い色で、全体を塗れば目立たなくなります!安心のペンキ屋ペンちゃんに頼みました( 笑 )
また、黒カビが生えた理由で雨漏りも懸念されましたが、ユニットバスの点検口から屋根裏を確認してもらうと問題はありませんでした。
今回の工事の内容は以下の通りです。
・壁のクロス全面張替え
・フローリング、畳をすべてクッションフロアに
・天井、窓枠などの木部ペンキ塗り
・換気扇交換
・シングルレバー、混合栓交換
・クリーニング
・カラーモニターフォン設置
・フローリング、畳をすべてクッションフロアに
・天井、窓枠などの木部ペンキ塗り
・換気扇交換
・シングルレバー、混合栓交換
・クリーニング
・カラーモニターフォン設置
かかった費用は、約50万円でした。これを有名な言葉で表しますと「 吐きそうになる 」です( 笑 )。
■ 入居中の部屋で配管からの水漏れ発生
汚部屋が埋まり、「 このアパートも満室だぁー! 」と喜んでいたら、トラブルが発生しました。すでに入居者の方がいる部屋のキッチンの下、キッチン前のフローリングから水が染み出てくる! というクレームがあったのです。
これまでにも、他の部屋ではちょっとした水漏れでパッキン交換などの対応はありましたが、今回は大掛かりなものになりそうです。
業者の方に現場を確認していただくと、お湯配管から水漏れして床に回っているようです。入居前点検はしているのですが、さすがに給湯器を開栓( ガス契約 )して、お湯の配管の確認まではしていませんでした。
問題は、水漏れ箇所が壁の中の配管なので、キッチンを取り外し、前面のタイルを斫り工事をして、配管を修復し、タイル( 壁 )の復旧、さらには水に浸った下地の合板、フローリングの張替が必要となりそうなことです。
概算の費用では35万~45万円程度かかると言われております。これを、有名な言葉で表しますと「 吐きそうになる 」です。本日2回目( 笑 )
しかも、工事の際には、入居者様に迷惑をかけることになります。自分にも確認不足の過失があるので、復旧するまでの期間は家賃無料、水道光熱費大家負担としました。また、復旧後の家賃の4千円値引きにも応じました。
そして、自ら菓子折を持ってあいさつ( 謝罪 )と現場確認を行いました。人間は顔が見えない相手には、想像で怒りも湧きやすいですが、顔を合わせて話すと分かり合える場合が多々あります。
それに、面と向かって罵声を飛ばせる人は少ないです( と信じてます・笑 )。その結果、何とかその場は和らいだと思いました。
■ 水漏れ部屋の入居者さんの厳しい要求
ところが、その後、入居者さんから管理会社さんへ連絡があり、なかなか厳しい要求を受けました。
・復旧に1カ月以上かかる場合は更なる家賃の減額を求める
・入居中の部屋(無人でも)へ工事立ち入りは認めるが、工事終了後のカギ交換をしてほしい
・細心の中を払って工事をし、水漏れ原因などしっかり説明してほしい
・安い工事ではなく、水が浸った部分はすべて交換してほしい
・入居中の部屋(無人でも)へ工事立ち入りは認めるが、工事終了後のカギ交換をしてほしい
・細心の中を払って工事をし、水漏れ原因などしっかり説明してほしい
・安い工事ではなく、水が浸った部分はすべて交換してほしい
入居者は若い方で、あまり喋らないのですが、両親が感情的になっております。一方、配管業者からは、トラブルになりたくないので工事中は部屋をあけてほしい。少し長めに見積もって10日間程度は工事期間を見てほしい、と言われております。
工事期間ホテル費用を負担するほど余裕もないので、ワタクシの保有する空き部屋に10日間程度寝泊まりしていただいて( 物件からは少し遠く車で25分 )、修繕が終わってから住んでくださいとオファーを出しております。( 空室もバッファとしては役に立ちますね )
「 これでダメなら( もしくは要求が上がるなら )、『 初期費用の返金、引っ越し費用を負担するので退去して下さい 』と伝えてください 」と管理会社さんにお願いしました。
もともと地域最安値で募集していましたし、他の部屋はもっと高い家賃で決まっています( さらに4千円下げると激安です )。これ以上の、家賃の減額や、高い要求に応じるメリットがなくなってきています。
修繕後に、家賃を上げて募集も可能とも思います。誠意を持って対応し、出来る限り要求に答えようと思いますが、すべて認めるのは難しいですね。
このように、高利回りの中古物件には様々なリスクが存在しています。そ、想定内ですけど!( 震え声 )
残念な話ですが、冒頭の汚部屋については、売主さんと売買仲介さんは認識していたようです。購入する際には聞かされていませんでした。とはいえ、1,000万の値引きで購入しているので、すべての不具合は「 誤差 」だと思っています。( 特にクレームなどはつけません )
中古に完璧な物はありませんから、想定外の不具合や、出費に耐えうるように「 手持ち資金をある程度厚く 」「 安く仕入れる 」「 返済比率を低く抑える 」ことがリスクヘッジになると思います。
■ 収穫は不動産再生のノウハウを学べたこと
ネガティブな話だけではなく、ポジティブなこともあります。この物件については、今回の不具合でトラブルが一巡したと考えます。この修繕が終われば、安心して保有できる「 利回り20%の満室アパート 」の完成です。
不動産会社さんの話ですと、「 利回り15%なら売れる 」そうなので、含み益は「 1,000万以上 」 になりそうです。満室であれば融資も付きやすいですし、買主さんは埋めるまでにワタクシが感じたストレスも避けることができます( 笑 )。
しばらく売る予定はありませんが、その際には隠し事はなく、「 懸念されるリスクはすべて伝えよう 」と思います。その方が、自分としてはしっくりきます。
ちなみに、売却する先は個人投資家だけではありません。法人が社員寮として買う、儲かっている会社が減価償却目的で買うなど、色々なパターンが想定されます。( 以前はそれで売却することができました )。
規模は小さいですが、ワタクシもこの物件で、不動産再生のノウハウを少し学べたと感じています。( 天野真吾さんやDX@母ちゃんさんのような物件再生の巨匠とは、桁違いですが・笑 )
今回の中古物件でも大家力を上げさせていただきました。正直、無駄にかかった費用もありましたが、次回からは削減できると思います。ピンチはチャンス。リカバリー可能な挑戦はガンガンしていきましょう!