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3点ユニットの大学生向けアパートを買って思うこと

張田満さん_画像 張田満さん 著者のプロフィールを見る

2015/11/10 掲載

ぼんじょるの~♪ 先日、イタリアに行ってきました。友人に誘われて現地集合・現地解散の気ままな旅です。

1000年を軽く耐え抜いてきた建築は、実際に訪れると圧倒されるような存在感を放っていました。やはり本物はスゴイ! イミテーションの壁紙やフローリング・・・・・・所有アパートが空しく感じてしまいました。



さて、イタリアを楽しんだ帰りに、地元である札幌に一時帰国しました。目的は、所有アパートの入居募集のための作戦会議! 私の3棟目アパートに住んでもらっている学生さんたちが、来春一斉に卒業を迎えるからです。

実はこの3棟目、購入時から現在まで常に目が離せず、様々なことを学ばせてもらっている、私が大切に思っているアパートです。今日はワンルーム・3点ユニットのこのアパートをなぜ購入したのかについて、少し紹介させていただきます。

今から5年前、私は1棟目となる2LDK×4室のアパートを任意売却で購入しました。1年後、4室中3室あった空室はすべて埋まり、このアパートは、毎月15万円以上のキャッシュフローを生む優良物件に育っていました。

「 やはり、安定経営には築浅のファミリータイプだ! 」と実感した私は、2棟目も1棟目と同じようなスペックのアパートを探し、購入しました。購入時は半分が空室でしたが、1棟目の経験もあり、不安はありませんでした。

「 このペースで確実に物件を増やしていこう 」と思っていた矢先のこと。2棟目購入からわずか二週間後のある日、キケンな魅力を放つアパートと出会ってしまいました! それが3棟目との出会いでした。

実はこの物件、アパートとして売りに出されていたのではなく、検索サイトの「 売り土地 」として掲載されていたものです。

札幌市内の閑静な住宅街で、敷地は100坪近くあります。見栄えの良いアパートが建っていてるのに、販売価格は土地値!! 見た瞬間、思わず鼻息が荒くなるようなキケンな物件でした。

「でも、もうすでに売れてしまっているかも・・・」。検索サイトで発見したのが深夜でしたので、業者には確認できません。その晩は興奮しすぎて、眠りにつけませんでした( 笑 )。

ネットで掲載されていた条件は、次のようなものでした。

・土地330㎡
・販売価格××80万円
・建ぺい率40%、容積率80%
・南東側公道5.93m、接道14.5m


もちろん、翌朝一番で仲介業者へ連絡です! 「 ネットに掲載されてる売り土地はまだ購入可能でしょうか? 」と尋ねると、「 まだ大丈夫ですよ 」という返事。

内心で喜びながら、「 ところで、写真で見るとアパートが建っているようですが、どんな状態なんでしょうか? 」と訊くと、「 リフォームすれば住めると思いますが、アパートとして使うのは大変でしょうね~ 」と言います。

なぜ、アパートとしては難しいのだろうかと考えながらも、すぐに、現場を見学させてもらう約束を取り付けました。そして、現地で業者さんに売却理由を尋ねました。

「 売主はアパートを複数経営している方ですが、ここが一番入居状況が悪いそうです。長年所有していたのですが、いよいよ売却を決意したということです 」。

続けて、売りアパートしてではなく、売り土地として掲載していた理由を聞くと、「 ここ数年、どうしても空室が埋まらないので、アパートとして経営するのをあきらめたんですよ 」ということでした。

それでも可能性を探りたい私は、しつこく質問を続けました。「 現在は10室全て空室ですけど、これまで、まったく入居が決まらなかったということですか? 」。

担当者の答えはこうでした。「 先日まで5室には入居者がいたんです。でも、半分の入居ではアパートとして売れないと思ったオーナーが、わざわざ全員退去させちゃったんですよ 」。

この話を聞いて、私は震えました。


「 5室埋まる物件なら、10室だって埋められる。チャンスが来た~!! 」


テンションはMAXです!

さらに詳しく話を聞くと、実はもうすでに、私の前に3名の方が物件見学をしており、前向きに検討中の人もいる、ということでした。これはすぐにでも購入是非を決断しなければいけない状況です。

この物件の特徴をまとめると、以下のようなものでした。

・築26年の1K×10室のアパートが付いた売り土地
・アパートは大学生向けのワンルームで3点ユニット
・ここ数年は満室になったことがない
・学生入居者の素行が悪かった
・住宅街で除雪が大変




正直、懸念材料はいくつもあります。中でも最大のネックは、「 ライバル物件との競争力が低いこと 」です。このアパートの入居者は、大部分が近所にある某大学の学生でした。

その大学は生徒数が減少傾向にあったため、近隣の低家賃帯の学生向けアパートの競争が激化。当時はすでに、大学から徒歩3分以内や目の前のアパートでさえ空室が目立つ状況でした(^_^;)

そんな厳しい状況の中、私が検討している物件は、大学から徒歩11分、近くに駅もコンビニもない、やや築古、3点ユニット・・・。優位な点が見つかりません( 笑 )。オーナーが売却を進めているのも納得です。

築浅のファミリータイプのアパートの運営経験しかない私は、「 運営できるのか? 購入して大丈夫なんだろうか・・・? 」と不安にかられました。ハッキリ言って、かなりビビっていました( 笑 )。

しかし、その一方で、私なりにこの物件を満室経営する方法もいくつか浮かんでいました。

・リフォームを最小限に抑えて「 超低価格家賃 」で勝負する
・過剰スペックの家具や家電を設置して「 狭いけど豪華リッチな生活保護アパート 」にする
・リフォームをせずに「 貸し倉庫 」として運営する




それまで、築古アパートの運営は未経験でしたので、これらで成功できるという根拠はありません。しかし、私はビビりながらも、この未知の物件の可能性にワクワクしていました。

おそらく、100冊以上の不動産投資関連の書籍を読んで身につけたノウハウを、この物件で試したかったのだと思います。上手く満室にできれば、かなりの高利回りが期待できます。

私はその場で、買付証明書を記入しました。思い切って挑戦しようと覚悟を決めたのには、大きな理由がありました。それは、「 この物件がうまく回れば、サラリーマン卒業に急接近できる 」という思いでした。

そして、この物件は無事に私の3棟目のアパートとなり、途中、紆余曲折はありましたが、当初の期待通りに「 稼ぎ頭物件 」として、私のセミリタイアを後押ししてくれることとなったのです。

100室まで物件が増え、手がかからない経営を目指している現在なら、この物件には手を出さないかもしれません。でも、セミリタイアに向けて勢いの欲しかった当時の自分には必要な物件でした。

すでに述べたとおり、このアパートは来年の春に複数の部屋が退去となります。ラクではありませんが、作戦はあります。この物件から学ばせてもらった色々なことについては、また報告させていただきます。

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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