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ピンチの連続!!空室率72%!初めての旧耐震築古RC物件再生時のドタバタ話

豊橋大家ゆうちゃんさん_画像 豊橋大家ゆうちゃんさん 第2話 著者のプロフィールを見る

2024/2/16 掲載

こんにちは♪ 豊橋大家ゆうちゃんです! 今年も1月から豊橋大家塾が本格的に始動しました。豊橋大家塾では最近買った物件の見学会を中心に活動していますが、すでに5月までの12人12棟の見学が決まってます。

3月は金融機関の融資が出やすい傾向にあるので、ますます皆の購買意欲が高まって熱気ムンムンな雰囲気です。僕も頑張ります!

さて、今回は私の3棟目となる2014年のサラリーマン時代に購入した旧耐震築古RC物件の再生エピソードを紹介します。

その頃、私の狙っていた物件は「都市部の駅近で、空室の少ない利回り12%以上の物件」でした。地方の空室率の高い築古物件は、恐怖でしかありませんでした。

ただ、私が希望する物件は、当時でも競争が激しく、表に出ると瞬間蒸発してしまい、なかなか買えない状況が続いていました。

「このまま方向性を変えないとセミリタイアどころか今後1棟も買えないのでは?」と思い悩んでいた私は幼馴染でありサーファー仲間のたけちゃんに相談しました。

すると、たけちゃんから「築古物件の何をビビってるの?空室率が高くても現状家賃で返済できれば問題ないじゃん。高利回りなら、むしろ、残りの部屋を埋めたら全部儲けになるでしょ」と言われました。

実際に築古物件を買って運営しているたけちゃんの言葉には説得力がありました。単純な私は「確かに」と少し恐怖心が和らぎ、探す物件の範囲を広げることにしました。

■ 初めての地方築古再生物件への挑戦

そんな中、地場の老舗不動産屋から、「こんな物件誰もいらないと思うけど、相続絡みで相談された物件があるんです」とかなりテンション低めの状態で物件情報をもらいました。

売値4,000万、1976年築(旧耐震)RC物件(3K×18戸中13戸空室)、土地1,170㎡ 駐車場18台というものでした。ただし、前面道路2mで要セットバック。現状月額賃料は225,000円(5部屋)です。

 

初めて購入した築古RC物件のビフォー

物件情報を見た私は、「確かに見た目はボロいし、隣は廃工場でやばそう。でも、待てよ。現状でこの家賃ということは満室なら月81万の家賃収入。利回り24.3%だよね? ありじゃね」と思いました。

すぐさま紹介してくれた地場の不動産屋へ行き、リフォーム代が莫大にかかるという理由で、500万の指値をして、3,500万で買付を出しました。

不動産屋さんはガラガラボロボロのこの物件をすぐに買ってくれる人が現れるとは思っていなかった様子で、売主を説得してくれ、「一発OK」で買付が通りました。

不動産屋が「この物件は売れるはずがない」と思っている物件は、「この買主でまとめてこの仕事を終わりにしたい」という理由から指値を入れても売主に本気で交渉してくれます。そのため、安く買える可能性が高まります。

融資は苦戦すると思いきや、住宅ローンを借りている地場の信金に相談すると、「土地の担保価値があり、現状家賃で返済できるので土台に乗りますよ。定期預金、お子さんの積み立てもやってくれているので、ごり押ししますわ」という返事でした。

結果、この信金さんでのアパート購入は1棟目だったにも関わらず、フルローン、期間20年、金利1.5%で融資承認がおりました。やはり、少額でも普段からお付き合いを継続しておくことは大事ですね。

■ 問題山積み!猫に餌をやるおじいさんへのアプローチ

こうして、無事融資は通ったものの、問題は山積みでした。購入時は、以下のような状況でした。

①近隣からのイメージが最悪
②敷地内に野良猫がたくさん住み着いている
③残置物・放置自転車(自動車)がひどい
④事件が起きたのかと思うくらい荒れ果てた部屋がある

その中でも特に頭を悩ませたのが②の猫問題です。物件に行くたびに10匹以上の猫がいたので、「やたら野良猫が多い物件だな」と思っていました。

そのため、まず「猫の引っ越し作戦」をたて、かつおぶしでおびき寄せて、自然豊かな草原などに解き放とうと試みました。しかし、近づこうとすると逃げられるか、引っ掛かれそうになるかでなかなか捕まえられません。

そこで、次に「原因を突き止める作戦」に変更して、入居者に話を聞くことにしました。まず、5人しかいない入居者の中で、もっとも長く住んでいる仙人のようなおじいさんに話を聞くことにしました。

おじいさんは「猫が増えた原因?知らねぇな」とすっとぼけていましたが、部屋の前に餌のお椀があり、明らかに餌付けしている様子でした。しかし、私が注意しても管理会社から言っても、やめる気配はありません。

そこで、作戦第3弾として「コミュ力モンスター投入作戦」を決行することにしました。主役は、普段からお世話になっている塗装屋のおっちゃんです。

「早い、安い、大雑把」が売りの塗装屋のおっちゃんは、誰とでもちょっと会話をしただけで「友達になった」と言います。私が猫に餌をあげるおじいさんの悩みを相談すると、すぐに会いに行ってくれました。

戻ってきたおっちゃんは、「仙人じいさんと友達になったぞ。猫にもう餌はあげないといっている」と言うではありませんか。半信半疑で物件に行くと餌のお椀はなくなり、おじいさんも私の話を聞いてくれるようになりました。

やはり、「何を言うか」ではなく、「誰が言うか」。「伝える内容」よりも、「伝え方」が大事ですね。勉強になりました。

■ コストを抑えた第一弾リフォーム!

次は、13部屋も空いている室内のリフォームに移ります。しかし、当時の私にはお金も経験もありませんでした。

極力コストを抑えたかった私は、リフォーム業者への最低限の発注と、先輩大家のMrバイクさん(仮名)の力を借りてのDIY、プロパンガス屋さんからの設備貸与で乗り切ることにしました。

また、築古再生のファーストステップとして、「現入居者に喜んでもらうことが重要である」と先輩大家さんから聞いていたので、以下を実施しました。

①管理をしっかりしてくれる管理会社と契約
➁シルバーさんに週1の清掃依頼
③ファサード・共用部・鉄部塗装
④掲示板を設置し、まめに案内を出す
⑤駐車場のラインを引き直し、駐車しやすくする
⑥物件名をおしゃれな名前に変更

入居者の方には⑥の物件名変更以外は喜んでもらえました(;’∀’)

建物の入り口部分玄関扉の一部塗装、物件名を変更

そして、なるべくお金をかけない第1弾リフォーム計画を立てました。

・DIY
⇒Mrバイクさんが電気工事士のため電気関係全般、建具等小修繕、残置物撤去

・プロパンガス会社の協力を得ての設備の交換等
⇒浴室の床をはつってのタイル張りへ。風呂桶、サーモスタット式水栓の交換、エアコン・テレビモニターホンの設置

・リフォーム業者への発注
⇒屋上防水・外壁一部塗装、室内繊維壁や汚れた木板、建具への塗装、畳の表替え

上記のリフォームについては、まず5部屋のみ実施して、入居が決まってからお金を貯めて、2部屋ずつリフォームしていくことにしました。

6月に購入してから3か月で5部屋のリフォームが完成、9月に入って、いよいよ募集を開始することにしました。

■ 入居が決まらず大ピンチ!追加作戦の結果・・・

募集の際は賃料を相場より5000円程下げました。中も小ぎれいにしたので決まるだろうと安易に考えていたのですが、3ヶ月たっても申込はもちろん、内覧の連絡さえありません。空室は13部屋のままです(;’∀’)

↑第1弾リフォーム工事として”そこそこリフォーム”した室内

返済は何とかできるものの、リフォーム費用でどんどん現金が減っていきます。妻の「本当に大丈夫!?」という言葉が刺さります。

いてもたってもいられなくなった私は豊橋大家塾の先輩方に片っ端から相談しましたが、「再生物件は満室になるまで時間がかかるからね~」との回答ばかり。

その中、大手のアパート建築会社で働く先輩大家のパンチ親分さん(仮名)が、「リフォームが中途半端。その程度のリフォームの割には家賃が高い。客付けは管理会社に丸投げ?3ヶ月経っても動きがなかったら他の仲介店も回らなきゃ」とアドバイスをくれました。

これをきっかけに、本気モードのスイッチが入り、次々に新たな作戦を決行していくことになります。

<満室に向けての追加作戦>
①和室を洋室化して、映えるカーテンをつける

②室外洗濯機置き場対策として、洗濯機カバープレゼント
③洗面化粧台の交換
④キッチンリアテックシート貼り
⑤古く見える羽目板の壁を白く塗装
⑥周辺の管理会社周りと、週一の空室一覧の送付。商品券プレゼント

この追加リフォームを決行したことにより、これまでコツコツ貯めてきた家賃収入が全て吹っ飛ぶことになり、サラリーマン収入で貯めたなけなしのお金にまで手を付けることになります。

ついに妻が「私たちの生活どうなるの?」と言い出し、私は金銭的にも精神的にもギリギリの状態でした。それでも埋まらず、さらに原因を突き詰めていくと、部屋以外にも要因があることがわかりました。

一つは、管理会社の掲載している写真の写りが悪かったこと。もう一つは、(これが大きかったのですが)、管理会社が「他業者が当物件を決めても広告料は払わない」と言っていたことです。

それらを一つ一つ解決していくことで、購入から9ヶ月経った3月末までに、13室全ての申し込みが入り何とか満室になりました。

第2弾のリフォーム工事後の室内↑

■3,500万円で購入した築古RC物件の再生結果

この物件の収支をまとめます。

・物件価格:35,000,000円
・リフォーム代:6,960,000円
・年間経費:1,287,000円(減価償却費除く)
・元金返済:1,771,000円
・年額収入:7,536,000円 表面利回り21.5%
・年間キャッシュフロー:4,478,000円 ROI(投資収益率)10.6%

今思うと、「もっとこうすれば良かった」と反省すべきところは多々あります。でも、この物件のおかげで金融機関から「再生の実績がある」と認められ、継続して融資を受けられるきっかけとなったので、死ぬ気でコミットしてほんと良かったなぁと思います。

これからも築古再生仲間をどんどん増やして、全国の不動産を元気にしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

1日1ポストを目標にX(旧Twitter)でも日々の気づきなどをつぶやいているので、よければフォローしてください♪
@toyohashiyuchan

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

豊橋大家ゆうちゃん

豊橋大家ゆうちゃんとよはしおおやゆうちゃん

不動産賃貸業
愛知県豊橋市在住
妻と子ども2人の4人家族

不動産賃貸業
リフォーム業
宅建士

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • ■1977年
    名古屋市に誕生する
    小学校、中学校、高校ともたけちゃんと同じ学校
    大学在学中サーフィンに出会う

    ■2007年
    たけちゃんを参考に不動産投資を始める

    ■2018年
    会社員を卒業

    【趣味】
    サーフィン、ゴルフ、キックボクシング
不動産投資歴
  • 2007年に区分からスタート、その後、東海エリアの土地路線価以下築古再生事業をメインに規模を拡大中

    【所有不動産】
    23棟304部屋
    <内訳>
    RC7棟(166部屋)
    鉄骨アパート4棟(47部屋)
    軽鉄・木造アパート11棟(85部屋)
    戸建て4棟(5室)、倉庫1
    その他太陽光・駐車場等

    【売却した不動産】
    合計90室
    <内訳>
    RC4棟(55室)
    軽鉄1棟(20室)
    木造1棟(10室)
    戸建て3棟
    区分2戸

    【2023年現在の投資状況】
    総投資額:15億1,500万円
    年間売上:1億9,600万円(満室時)
    返済比率:36.9%(満室時)

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